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高麗人参の栽培と加工・調整

高麗人参の栽培が成功した経緯については、いずれの国、地域にも明確な記録が残っていませんが、中国、朝鮮半島、そして日本において、試行錯誤の末に確立していったことはわかっています。

朝鮮半島では、11世紀にはすでに栽培が始まっていたようです。
中国向け需要が増えたこともあり、大量の高麗人参が必要とされたのです。
昼夜の気温や降水量、また冬季には多少の降雪も好条件となりました(休眠期が必要)。

ただ、もともと山林地帯に自生する高麗人参は、栽培の際に適切な遮光が必要で、この点が技術上のネックではありましたが、この遮光技術も次第に確立され、15世紀になると、土に養分を添加した培養土を用いて、より生産効率がアップしていきました。

高麗人参の栽培には、ひじょうに肥沃な土壌が必要です。
そして夏に熟す実から種を採取し晩秋に播種、苗床は藁で保温して春の発芽を待ちます。

そして二年目の春には苗床から畑へ。
密生しないように植えなおし、四年根ないし六年根まで育て上げるのです。

高麗人参が大きく育つまでには大量の養分が必要とされ、最新の土壌回復技術をもってしても、ふたたび同じ畑で栽培をはじめるまでに10年を費やすと言われています。

そして、収穫された高麗人参(生参、水参)は、加工の仕方によって「白参」と「紅参」に分かれます。

「白参」は生参の皮をはいで天日または熱風で乾燥させたもの。
高麗人参の皮にはサポニンが多く含まれるため、これを捨ててしまう結果になることにはなります。

「紅参」は、皮をはがずに蒸篭(せいろ)で蒸して乾燥させたものです。
この技術は約1,000年前に開発された画期的な加工法で、高麗人参は赤褐色を呈しひじょうに固くなります。
そして長期保存が可能になります。

この紅参は消化吸収が白参の1.5倍とされ、皮をはがないことで、皮のすぐ内側に最も多く含まれるサポニン(ジンセノサイド)を多く含み、「紅参」は白参よりも優れたものとされています。

この紅参は、韓国では1,000年の経験から、有用成分を最も多量にかつバランスよく含む「六年根」を最高級品と定めています。