高麗人参は、中国最古の薬物書である「神農本草経」で最も上品の上薬に分類されています。 不老長寿の薬で、多量に服用、長期服用しても毒性がないと説明されています。 約二千年も昔に、高麗人参の多岐に渡る高い効能は既に知られていたのです。 身体への良い作用があることは知られていましたが、近年までどのような成分が何に効くのか、という部分は解明されていませんでした。 しかし、19世紀ごろから科学的な研究がすすめられ、20世紀以降にはサポニンなどの有効成分が明らかとなり、さらにジンセノサイドについても詳しく解明されてきました。 高麗人参最大の特徴であるジンセノサイドは、現在分っているだけでも40種類以上あり、それぞれに異なる効果を持っています。(紅参の場合) これらのジンセノサイドは下記の3種の系統に分けられています。 ・オレアノール系サポニン この系統の代表的成分・・・ジンセノサイドRo 抗炎症作用や、肝機能障害の抑制作用、抗アレルギー作用の活性効果があります。 ・ジオール系サポニン この系統の代表的成分1・・・ジンセノサイドRb1 血管を拡張させる作用があります。 この系統の代表的成分2・・・ジンセノサイドRb2 脂質の代謝や糖の代謝に働きかけます。 この系統の代表的成分3・・・ジンセノサイドRc 神経細胞の細胞死を抑制します。 ・トリオール系サポニン この系統の代表的成分1・・・ジンセノサイドRg1 血小板の凝集を抑制します。 この系統の代表的成分1・・・ジンセノサイドRe 骨髄細胞の細胞分裂を促進します。 これらの高い薬効を持つジンセノサイド群の他にも、水溶性ビタミン、アルギニンなどのアミノ酸、カルシウムやマグネシウム等々の豊富な栄養成分を持っており、 それぞれが健康や美容に効果的に作用します。 高麗人参の紅参には、他の素材にはなかなか見られない特筆すべきポイントがあります。 40種類以上あるジンセノサイドの中には、真逆の作用を持つ成分が共存しているのです。 そういう場合、真逆の成分同士が効果を打ち消してしまうのでは?と疑問に思うのですが、 高麗人参の紅参の場合、逆の作用を持つ成分が、例えば血圧などを適正値に維持するといった調整作用を示します。 高ければ下げるだけ、低ければ上げるだけ、といった単純な作用ではなく、 適正に維持するという効果なので、どのような悩みにも適しているという優れた素材なのです。 まだまだ未解明な部分の多い素材ですが、それでもこれだけ多くの薬効を持つ成分が明らかとなっています。 西洋医学では副作用を伴う薬が用いられますが、これらは身体の負担となってしまい、かえって健康を阻害してしまう事もあります。 また、西洋医学において病気と診断される以前の状態「未病」に対処することができません。 未病の段階で改善しておくことが出来れば大事に至らずに済むのですが、西洋医学では困難です。 ノイローゼなどの精神的な不調に用いられる薬も副作用が大きい物が多く、薬を飲んで改善するのは中々難しいものです。 未病や精神の悩みにも、副作用なく安全に高い薬効を求める事が出来るのが高麗人参、特に紅参です。 身体を根本的に良いサイクルに導くため、健康だけでなく美容にも効果的です。 昔はとても高価で稀少な素材でしたが、現在では比較的手軽に手に入るようになりました。 日頃から活用して元気で若々しく長生きしましょう。